ようこそ!「素敵をみつけて、楽しむ 帽子の森」 へ 

帽子の森
帽子の森ブログご挨拶

はじめに・・・

こんにちは。帽子の学校スダシャポー学院 学院長・須田京子です。

この度、ブログを開設するにあたり、

「帽子」というものが、

なぜ、私にとって、ここまで奥が深く、そして、

一瞬にして被る人の気持ちが変わるほど、心が動かされるのか、

ずっと心の中にあった想いを、

今までの帽子教室とは、少し違ったテイストで、

皆さまにお伝えしてみたい、という想いが、

2021年終わりに近づくにつれ強くなり、

一つのコーナーとして、書いてみることにしました。


タイトルは、「素敵を見つけて、楽しむ ~ 帽子の森 ~」

帽子作りの技術を習う教室のはずが、

突然、「森」という言葉が出てきて、

その後も、ファンタジーチックな表現が多々ありますので、

「え???」になる方も、いらっしゃると思います。

先生、大丈夫?と思われた方は、

どうか、このブログは、ここでスルーしてください。(笑)

なんだか、面白そう、と思った方は、

長文になりますが、本日から、オープンすることになりました

「素敵を見つけて、楽しむ、帽子の森」のお話に、

お付き合いいただけましたら幸いです

父の始めた帽子教室・父と出会った母、そして今日まで

今まで、あまり自分を語ることはなかったですが、

自己紹介を兼ねて、スダシャポー学院の起こりから、

「帽子の森」に至った想いを、お伝えさせていただければと思います

(超長文ですので、興味がない方はホントに、スルーしてください~)

帽子の学校スダシャポー学院のはじまりは、

悩み多き人生の途中、「帽子」を作ることに出会い、

そこに一筋の希望の光を見たかのように心を動かされ、

情熱を注げる帽子の存在で人生が一転した、

須田京之助(父)が、

1955年に、文京区大塚の、

木造の1軒屋の自宅の一部屋で

「須田京之助帽子教室」として、

お教室を始めたことがきっかけでした。

自らを「帽子の伝道師」と名乗り、

「帽子は天からの贈り物」という想いを持ち、

誰かれ構わず、帽子の素晴らしさを語り、

啓蒙活動に情熱を注いだ人生でした。

※須田京之助 没年2013年 

現在は、同じ場所で鉄筋に建て替え、

3階建ての1Fにて、

小さなウインドーショップを併設したお教室を開講しています。

小さいながらも、本格的な帽子 創りの学び舎となる」

という父の理念のもと、

後に名称を「帽子の学校 スダシャポー学院」

と変え、現在に至ります。

 私の母、須田弘子は娘時代に、帽子作りを習える所を探し、

新聞広告で見つけた父の開いていた教室に入学し、

父に出会い結婚し、大好きな帽子を続けながら、

子育てや家の事もこなしつつ、

父のさまざまな帽子での夢チャレンジを、裏方として全力でサポートし、

父は実現したいことを全てやりつくしたような人生でした。

母は現在91歳ですが、

1999年より月2回手縫いに特化した帽子クラスを担当し、

現在も現役で教えているという、もはや魔女レベルの?(笑)女性です。

子供の頃を振り返って

私はそんな父と母の間に生まれ、自宅に教室スペースがあり、

授業がないときにはそこで遊んでいたので、

目の前に、たくさんの帽子があるのが当たり前の世界でした。

 しかし、これと言って帽子に興味を持っていたわけではなく、

幼少時は虚弱体質で、ちょくちょく幼稚園や小学校を休んでいたので、

遊びに来た叔父が、また寝込んでいるの?と言いながら、

お見舞いに、立派な赤い表紙の

世界の童話全集を1巻づつ買って来てくれたりして、

部屋には全何十巻かのシリーズの本が、

かなり揃っていたような、おぼろげな記憶があります。

ごく親しい友達の中だけでは口数も多く、

子供ながらに独自の遊びを考えて、披露して

数人で遊んだりしていましたが、

運動音痴だったため、インドア派で、

図書室に足を運んでは、絵本や、童話から始まり、

低学年から、伝記物や上級生向けの本も読みあさり

(内容はなぜかほとんど覚えてみませんが💦)、

本の中で繰り広げられる物語や、空想の世界に楽しく入り込み、

落書きのように、絵や文章を書くことが好きな、

人見知りで、大人しい子供だったとおもいます。

 学年が上がるにつれて、

極端な体の弱さは、少しづつ改善しはじめ、

高校時代は、みんなで何かを作り上げることの楽しさから、

軽音部でで女子バンドを組んだりもしましたが、

手芸や縫物とは全く無縁の日々が続いていました。

当時は子供の頃から続けていた、

エレクトーンの先生になる方向を考えており、

資格を取るまでの間をつなぐつもりで

OL勤めをしていましたが、

資格取得にあと少し、という所で違和感を感じ、

エレクトーン講師の道の選択を辞め、

会社も辞めることを決めました。

そんなこんなしているうちに、なんとなくの流れで、

アルバイトに、家の帽子仕事をしてみてはどうか、

というくらいの気楽な誘いで、

父の教室に入ることになり、

本格的に帽子つくりを学びだしたのは、23歳の秋でした。 

生徒さんとの出会いの中で

当時は、一時的に帽子に携わるつもりで、

さしたる覚悟もなくスタートしてしまったのですが、

天才肌で次々と帽子のデザインを生み出し、

当時、帽子業界も巻き込み、

大きなイベントも実現していたカリスマ的な父は、

帽子愛の真剣さが半端ない情熱家で、

自分にも人にも厳しく…。

真逆な性格で、どちらかと言えば不器用だった私は、

父のもと、本当に苦しい日々が続いていました。

けれども、そんな中でも、基本的には人が好きだったので、

「帽子を作れるようになりたい」と願って通って下さる生徒さんの上達と、

完成作品を被って喜んでいる姿を、自分のことのように嬉しく感じ、

「少しでもより良い技術を伝えたい」、

「誰もが夢に到達できるよう、よき伴走者として成長の道のりを見守りたい」、

という想いが強かったことが、

私自身が帽子作りを研究し、

より深めていこうと思える、大きな原動力になっていました。

今よりも、生真面目で、内気だったと思いますが、

責任感は強く(内に秘めた負けず嫌いも功を奏し・笑)

途中で投げ出さない粘り強さが、あったので、

初めてお裁縫に苦戦している人に、

もっと分かりやすい伝え方、見せ方をするには、

どうしたらよいか日々考え続け、

気が付けば、いつしか教えることに関しては、

父より私の方が分かりやすいかも?!と

思えるようになっていました。

帽子を初めて数十年がたった今でも、

何事も丁寧に取り組みたい方で、

ゆっくりマイペースな所は相変わらずですが、

「どんな方でも、具体的に必要な技術を、的確にお伝えできる引き出し」が、

細やかに増え続けてきたことは、決して減ることのない、

みなさんにお伝えできる、自分の宝物になりました。

プロで活動している方も、

まだ学ぶことがあると遠方から通って下さるくださる今日に至り、

「継続は力なり」を身をもって体験しているので、

ご自身で、不器用だとか、なかなか成長しないと思っている方にも、

続けてさえいれば、

絶対に、その方らしい、唯一無二の

素敵な世界観のある作品を生み出せるようになること、

費やした想いと時間は、必ず実を結び、

心に届く作品ができるようになる、花開く時期があることを、

自信をもってお伝えできるようになりました。

心の中の森の世界で

少し話は変わりますが、

帽子の基礎から学び始めて1,2年もしないうちに、

教室主催の帽子ショーの開催に向けて、

「何の制限もなく、非日常的な感覚で、自由な表現として作品に取り組む」

という経験をするという場面がありました。

そんな中で、私の中に浮かんでくる作りたい作品は

「森の気配をまとった、森の物語に登場する何か」

のようなイメージでした。

もちろん販売することを目的とした帽子の制作は、

普通におしゃれな感じとか、かわいい感じというイメージで

デザインを考えて作っていましたが、

全く「自由に創る」と思うと、

何か表現したい物の根底には「森の中で出会う何か」のイメージが、

一貫して流れているように感じました。

もしかしたら、子供時代に慣れ親しんだ、

絵本や童話の世界が、

大人になった私の心の片隅に、今も息づいているのかもしれません。

「森」は、ちょっとお散歩しただけでは、その全容を知ることはできず、

未知なる、たくさんの息吹がそこにあり、

森の中の何かを見ていても、

まだ見ぬ世界の中の、ほんの一部の何かにフォーカスして見ているだけ。

その時の私が、出会えた風景の中の例えば1厘花だったり、

例えば、1本の大木だったり・・・。

心惹かれる何か一つにフォーカスして見ているけれど、

その場所まるごと感じてながら、

見ている物を「受け取って」いる。

全体と繋がっていることを

「その中の何か」にも感じられることが、

素敵だなぁ、と思います。

帽子と人が出会う時

帽子のかぶり方をお伝えするときは、

最初はご自身でかぶれるように

動作をお伝えしますが、

「本当にぴたりと一致する被り方」

を体験していただくために、

私の方で、

その方の雰囲気、お顔立ち、全体の感覚を

全身で耳を澄ませるよう

繊細に感じながら、

被せ直して差し上げますことが良くあります。

そして、本当に、ぴたりと似合うご自分を、

鏡の中で見つけた方は、

驚いたような表情で、瞬時に、目の輝きが増し、

笑顔が広がります。

その光景を、横で観ている私には、

ふわっと、別の扉が開いたような感じがするのです。

その方の、たくさんの可能性がある中で、

何か新しい魅力が、現われて来る、

そんなことを感じるのです。

森の中で、ずっとそこに在ったけれども、

それに気づいて、意識を向けたときに、

心が繋がった、

きらめくような存在感を感じる

素敵な光景に似ているようにも思えます。

都会育ちで、自然に触れる機会の少ない私が

森を例えに語るのも変かもしれませんが、

私の感じている「帽子と出会う世界」は、

気づいていない、素敵な息吹がそこかしこにある、

森の中での出会いのように感じるようなものあります。

目の前の方が、人生の1ページで

「その帽子と出会うことで、

まだ見ぬ自分に出会い、喜びに溢れる瞬間」

に立ち会えるときは、

そんな素敵な息吹に触れたような、

感動を伴う、ときめく記憶として、

私の心の中に、幾度となく刻まれ続けてきました。

帽子という、天からの贈り物

  • 似合う帽子に出会って、優しく、溢れ出すような素敵な笑顔―。
  • まるで別人のように、一瞬で背筋が伸びて、瞳の輝きが増し、
  • 帽子で魅力の扉が開いたような、発見の喜びの時―。
  • ご自身の中から生まれてくるものを大切に育て、

   目には見えないご自身の内側の感覚を、

   どんなに時間がかかっても、試行錯誤をしながらも、

   あらゆる技術を総動員して、

   美しく完成させた、生徒さんの達成感の喜び-。

・・・帽子を通して出会えたご縁は、

そんな喜び溢れる瞬間を、何百回と、

一番近くで見守れるという素敵なギフトを、

運んでくれました。

それは、私の人生を心豊かに彩り、

技術・経験積んでこられた、

原動力となる、

本当に素敵な贈り物でした。

生前、父が、

・・・少し宗教がかって聞こえるかな?

と、少しためらいつつも、

新入生のテキストの最初に1ページに書いた言葉があります。

「帽子は天からの贈り物-」

つい先日、

帽子の同期で、さまざまな経験を共にしてきた、

よき友(私よりだいぶお姉さんですが)から

思いがけなく、心に残っている父とのエピソードを

聞く機会がありました。

入学して間もないころ、父がその親友に、

こう言ったそうです。

『帽子を上手なりたいと思っているかい?

それも大切だけど、

帽子作りが上手い人は、世の中にたくさんいるよ。

本当に大切なのは、

その帽子というものをどのような想いで、

どう人生に活かしてゆくか。

帽子を通じて、自分の人生を良い人生に創ってゆけるかどうか」が、

大切なんだよ』

(若干、私の解釈もプラスしていますが、そのような内容)

私が知らなかったやり取りですが、友人は、

長い年月、さまざまな出来事があっても、

その言葉を胸に、帽子を続けてきたそうです。

何十年もたった、つい先日、

そのエピソードを思いがけなく聞き、

苦しさや葛藤のあった、

当時の私には見えなかった、

帽子を深めたからこそ見える風景が見えており、

沢山の出会いに恵まれた豊かな人生に繋がっていたことに、

感謝の想いでいっぱいになりました。

このタイミングで、改めて受け取った意味を

大切に胸に置き、

思い浮かんだ、「帽子の森」というキーワードのもと、

新しい1歩に勇気をもって前進してみたいと思いました。

ずっと、心にあった願い

学生の頃から、どこかで、

「出会った人、お一人一人が、

とっても素敵で、魅力的な存在であることを祝福したい」

・・・という、あまりにも抽象的過ぎて、

謎の願いが、なぜか心の奥にありました。(笑)

当時は、やたらに人に言うのもはばかられ、

言葉にすることがなかったですが、

唯一、高校生の時、学園祭の出し物を

何にするかというホームルームの議題で、

何も意見が出てこないので、ついつい、

「褒め屋さん」をやりたい、

(お客様の素敵なところを、みんなで全力で見つけて褒める)

という、怪しい?企画を出してしまった思い出があります。(汗)

???はてな、になる人が多く、結局

クラスの出し物はお化け屋敷になってしまいましたが、

そんな感覚を、当時もごく普通に持っていたんだな~と、

時折、懐かしく思い出すことがあります。

2021年は、様々な流れで、気づきがあり、

お一人お一人の、魅力を引き出してくれる、

「最高のツールとしての帽子」

という存在が、私が持てる技術であり、

私の想いをかなえてくれる、

素敵なギフトだということを、

改めて、受け取ることができました。

この想いをもう一度、

しっかりと意図して叶えてゆきたいと思い、

ブログには、「帽子の森」とタイトルをつけ、

少しづつ、手探りではありますが、

「帽子を被る」繊細な感覚を養うことで、

ご自身と帽子が出会い、完成形になる体験を

お伝えしてゆくなどの、

活動をしてみたいと思うようになりました。

「帽子の森」の案内人、始めます。

森で生きる様々な動物や、草花は、

それぞれの場所で、それぞれの暮らし方で、

それぞれの美しい姿を生きていて、

育ち方も、花を咲かせる時期も、その役割も全く違うけれど、

みんな、どこかで繋がって、森を育む大切な存在として、そこに在る―。

森の中の小さな若葉が、いつの間にか、すっかり頼もしい大木になっていたり、

思いもかけない、心ときめく華やかな花を咲かせていたり・・・。

そんな帽子の森で、

ご縁あり出会えた、お一人お一人に、

すてきな発見や、楽しいひと時をご一緒しながら、

新しい扉が開き、ご自身へ魅力を発見したり、

なりたい自分へサポートしてくれるような帽子の魅力を、

少しでもお伝えすることでできましたなら、

何よりの幸いと願っております。

*2022年1月にはオンライン講座にて、

第1回帽子の森のイベントを開催します。

帽子が初めての方にも、役立つように、

具体的な被り方や知識も講座内容に入っていますが、

顔形の分類分けによる、似合う似合わない、というレベルを超え、

ご自身を見つめてみる、内側の魅力と繋がる素敵なツール

としての帽子の観方、活用方法もお話したいと思っています。

*「~心の扉を開く~帽子の魔法☆鏡のレッスン」
https://www.sudahat21.com/event

帽子の森で、ご縁ある皆さまとお会いできますこと、

心より、楽しみにしています。

超長文最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

                   2021年12月 吉日 

「素敵をみつけて、楽しむ、帽子の森」案内人 須田京子

帽子の学校 スダシャポー学院 https://sudahat21.com



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